【認知症クイズ④】レビー小体型認知症とは?
前回は「アルツハイマー型認知症」についての
クイズを出題させていただきました
今回は”三大認知症”の中で
「レビー小体型認知症」について
クイズを出題していきます
今回はレビー小体型認知症
についてクイズ形式で学んでもらえたらと思います!!
クイズ形式で新しいことを学び
頭の活性化と知識を
深めやすくなると思います(^-^)
「認知症」という病気がより理解しやすくなれる一助になれたらと思います
レビー小体型認知症に関するクイズ:5問
次の問題は、「レビー小体型認知症」に関する問題です
それぞれ適切なものを選んでみてください
【問題1】
レビー小体型認知症の方の中で46%の初期診断名が「〇〇病」だったといわれている。
この〇〇に当てはまる病名とは?
①うつ病
②躁病(そう病)
③パーキンソン病
【問題2】
レビー小体型認知症の人の「認知機能」の特徴は次のうちどれでしょう?
①認知機能は低下する
②認知機能は上昇する
③認知機能は変動する
【問題3】
レビー小体型認知症の人は「アルツハイマー型認知症に比べて約10倍転倒しやすい」とされています。その理由とされる症状はなんでしょうか?
①脱抑制
②パーキンソン症状
③抑うつ症状
【問題4】
レビー小体型認知症の「妄想」はある症状が原因で起こります。この「妄想」の要因となる症状は次のうちどちらでしょう?
①物忘れ
②幻視・錯視(見間違い)
【問題5】
レビー小体型認知症の人は「薬剤」に対してある特徴があります。次のうちどれでしょう?
①薬剤に対して鈍感になりやすい
②薬剤に対して過敏になりやすい
③薬剤に対して特に変わらない
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【問題1】
レビー小体型認知症の方の中で46%の初期診断名が「〇〇病」だったといわれている。
この〇〇に当てはまる病名とは? -
①うつ病
レビー小体型認知症患者の約46%の初期診断名が、「うつ病」だったという調査があります
また、レビー小体型認知症の約5~6割の人に「抑うつ症状」がみられます
特に初期にあらわれやすく、「気分がふさぎ込む」「悲観的になる」「憂うつ状態」等に伴い、意欲や自発性が低下します
受診時にうつ病や脳血管性うつ病と診断されてしまう場合もあります
-
【問題2】
レビー小体型認知症の人の「認知機能」の特徴は次のうちどれでしょう? -
③認知機能は変動する
レビー小体型認知症では、頭がはっきりとしている状態とぼーっとしている状態が1日の間や1週間、または1か月の中で変動するのが特徴です
認知機能の変動の発現パターンは一様ではなく、予測が立てにくい事も特徴の一つです
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【問題3】
レビー小体型認知症の人は「アルツハイマー型認知症に比べて約10倍転倒しやすい」とされています。その理由とされる症状はなんでしょうか? -
②パーキンソン症状
レビー小体型認知症では、「パーキンソン症状」により”体の筋肉や関節が硬くなり思うように動かなくなる症状”があらわれます
動作もゆっくりになり、小股やすり足で歩くため何もない場所でもつまづきやすくなります
また、姿勢を保ったり、立て直したりする反射機能も衰えるため、少しの接触が転倒につながります
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【問題4】
レビー小体型認知症の「妄想」はある症状が原因で起こります。この「妄想」の要因となる症状は次のうちどちらでしょう? -
②幻視・錯視(見間違い)
レビー小体型認知症では、見えないものが見えたり(幻視)、見たものが違うものに見えたり(錯視)する症状があります
これらの原因は脳の”後頭葉”の血流が悪くなることが関係しているといわれています
レビー小体型認知症では、「幻視や見間違いによる」思い違いが多く現れます
①の物忘れによる「被害妄想」は、”アルツハイマー型認知症”の症状になります
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【問題5】
レビー小体型認知症の人は「薬剤」に対してある特徴があります。次のうちどれでしょう? -
②薬剤に対して過敏になりやすい
レビー小体型認知症の人は、お薬に「敏感に反応する」ことが知られています
さまざまな副作用があらわれ、また通常の服薬量でもお薬が効き過ぎたり、症状が悪化したりすることがあります
市販の風邪薬やアレルギー薬、胃腸薬で具合が悪くなることもあります
レビー小体型認知症について
レビー小体型認知症ってどんな病気でしょうか?
レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症について多く、
脳血管性認知症と共に「三大認知症」といわれています
1995年に国際的に”レビー小体型認知症”として病型や診断基準が確立して
急速に認知度が高まっています
【病態について】
引用元:認知症の正しい理解と包括的医療・ケアのポイント.協同医書出版
・大脳皮質や皮質下諸核の神経細胞内にレビー小体が出現します。レビー小体は、αシヌクレインというたんぱく質が多量に蓄積したものです。
神経細胞の突起やシナプスに多量のαシヌクレインが異常蓄積が神経ネットワークの損傷を引き起こして、症状が発現します。
・パーキンソン病もレビー小体型認知症も、ともに神経細胞内にαシヌクレインが蓄積する疾患です。ですから、この両疾患は兄弟疾患といえます。どの部位の神経細胞からαシヌクレインが蓄積するかによって、病型が変わります。
レビー小体型認知症の特徴とは?
レビー小体型認知症の主な症状としては、上記の図のものが特徴的とされています
このように、アルツハイマー型認知症のような一般的な認知症だとは認識されにくい特徴的な症状が様々あります
おススメについてご紹介します
個人的にお勧めの書籍と参考資料を以下にリンクを貼らせていただきます
●誤作動する脳
レビー小体型認知症の当事者による体験記です。
この病気の特徴的な症状についてのリアルな感覚が追体験することができます。
【著書のあらすじについて】
「時間という一本のロープにたくさんの写真がぶら下がっている。それをたぐり寄せて思い出をつかもうとしても、私にはそのロープがない」
ケアの拠り所となるのは、体験した世界を正確に表現したこうした言葉ではないでしょうか。本書は、「レビー小体型認知症」と診断された女性が、
引用元:Amazonより
幻視、幻臭、幻聴など五感の変調を抱えながら達成した圧倒的な当事者研究です。
この病気についてとても分かりやすく説明しています
ページ数も少ないので読みやすいです
おわりに
今回も「認知症クイズ」に
お付き合いくださりありがとうございました(^-^)
次回の「認知症クイズ」は
”三大認知症”のあと1つ「脳血管性認知症」
についてのクイズをご用意していきたいと思います
【参考・引用文献】
●レビー小体型認知症介護ガイドブック.エーザイ
●認知症の正しい理解と包括的医療・ケアのポイント.協同医書出版
●認知症ケア標準テキスト 改訂3版認知症ケアの基礎.一般社団認知症ケア学会編著.(株)ワールドプランニング