「立冬（りっとう）」は、季節の移り変わりを示す二十四節気のひとつで、暦の上で冬の始まりを告げる日とされています。

現在の暦ではおおよそ毎年11月7日ごろにあたり、この日を過ぎると朝晩の冷え込みが増し、木枯らしが吹くなど、本格的な冬の兆しが感じられるようになります。

「わずかに雪が降り始めるころ」という意味で、
本格的な冬の前触れを感じる時期です。
まだ積もるほどではありませんが、北の地域では初雪の便りが届きます。

「雪が激しく降り始めるころ」を指し、
山々は白く覆われ、冬本番を迎える時期です。
昔の日本では、この頃から冬籠り（ふゆごもり）の準備を始めたといわれます。

一年で最も昼が短く、夜が長い日。
この日は「ゆず湯」に入り、「かぼちゃ（なんきん）」を食べて無病息災を願う風習があります。
古くから、太陽の力が再び強まる“再生の日”として大切にされてきました。

「寒の入り」と呼ばれ、いよいよ寒さが本格的になる時期です。この日から「寒中見舞い」を出し始める風習もあります。

一年で最も寒い時期。凍った池や霜柱など、冬の厳しさを感じる季節です。この頃に仕込む「寒仕込みの味噌」や「寒稽古（かんげいこ）」など、冷えを活かした知恵や文化も多く見られます。

立冬を過ぎると、朝晩の冷え込みが増し、風も乾いてきます。この日を境に、火鉢やこたつを出す、衣替えを終える、冬布団を用意するなど、
寒さに備えるタイミングでもあります。

立冬のころは、栄養豊富で体を温める食材が旬を迎えます。
たとえば、大根・れんこん・ごぼうなどの根菜類は血行を促し、かぶ・白菜・春菊などは鍋料理にぴったりの季節野菜です。
魚ではサンマ・ブリ・タラなど脂がのった冬の味覚が登場します。

11/７は「鍋の日」、11/8は「ココアの日」でもあります。寒くなり始めるこの時期に、温かい食べ物や飲み物で体を内側から温めましょうということで、「冬の始まり＝立冬」にちなんで制定されています。