高齢者の加齢による変化と特徴③



今回でこのテーマに関しての記事は最後になります。
最後の内容につきましては、以下のようになります。





心理的機能の変化と特徴


①人格(パーソナリティー)

特性としては、自己中心性、内向性、保守性、猜疑・邪推・嫉妬心、融通性・柔軟性の欠如、強い固執性、適応力の低下、不機嫌・愚痴っぽさ、出しゃばり、心気的、依存的、抑うつ傾向が挙げられます。

プラスの特徴としては、流行を追わない、物事の本質を追う、思慮深い事が挙げられます。 




②感情と欲求

 感情は、他者との交流の機会等により個人差があります。 器質的な変化により、意欲低下や無関心などが生じることもあります。 環境に対する適応と不適応の問題については、それまでの個人の生き方が関係しています。



社会的機能の変化と特徴

図:マズローの欲求段階図。人間の欲求は優先順位に従って5段階に分かれる
図:マズローの欲求段階図
       


【マズローの欲求段階理論】

マズローの欲求段階理論によると、人間の欲求は優先順位に従って5段階に分類されており、第1段階として空気、水、食べ物といった生理的欲求、第2段階として安全、安心の欲求、第3段階として愛と所属の欲求、第4段階として自尊心の欲求となり、第5段階は自己実現の欲求となります。
 つまり、高齢者の自己実現の欲求は、衣食住が安全かつ安心できる形で確保され、他人から愛されながら自分の居場所を確保し、報酬や名誉のためではなく自身の成長の可能性を信じ活動し、1人の高齢者としての自尊心を持つことで、満たすことができるものと考えられます。

引用元:健康長寿ネット



①生活・社会的機能 

 社会的な役割や、関りが減少すると身体活動量は低下しやすいです。又、活動に打ち込むことが知能の維持につながります。




②個性化と統合

 喪失の時期です。自分の人生を受け入れ他者の生き方や価値観を尊重することで、喪失の事実を受け入れることができるようになります。




③死とその受容・信仰

 死の積極的受容というよりは、現世からの回避によって死を受け入れる傾向が認められますが、これは個人差があります

必ずしも、全ての方が同じように進んでいくわけではありません。


死にゆく過程のチャート:キューブラー・ロス
引用元:グリーフサバイバー


この図は、 本人がその「死」を受け入れていく過程(第1段階~第5段階)として構想されたものである。これは、 すべての人が、この5段階をたどって、死を迎えるわけではない。ある段階にとどまってしまう人。ある段階を飛び越える人。錯綜する人も多い。しかし一般に死が近づくと、無意識に死を悟るものだといわれている。

引用元:お葬式プラザ





以上で「高齢者の加齢による変化と特徴」について
の記事を終了となります




最後までお付き合いいただき
ありがとうございました!




【参考/引用文献】

●作業療法学全書第7巻:老年期障害(改訂第2版.2003)