【健康】脳って一体どういうものなんだろう
以前のブログ「【動画】脳トレ始めました」で学習療法における脳トレの有効性について書いていきました。
ですが、そもそも”脳とはどんなものなのか?”ということがきちんとお話しできていなかったので今回は、そもそもの”脳について”基本をみていきたいと思います。
【目次】
脳って一体何?
【外観】
引用元:人体生理学ノート. 14章中枢神経系
大脳は左右の半球からなり、複雑なしわがあって凸の部分を回、凹の部分を溝という。大脳皮質には約140億個の神経細胞があるといわれている。大脳皮質に覆われた内側には、大脳基底核、視床、視床下部がある。
【脳の発達】
引用元:病気がみえる第7版.脳・神経
ヒトでは反射・生命維持などに関わる脊髄・脳幹の上に、本能・情動などに関わる間脳・大脳旧皮質(俗に「古い脳」という)が積み重なり、さらにその上に知的活動を担う大脳新皮質( 俗に「新しい脳」という )が覆いかぶさるように発達している。
「大脳」は膨大な量の情報処理や伝達のネットワークをつないでおり、例えるとパソコンのハードウェアの様なものです。
もし、パソコンがうまく働かなければ、
①情報を入力すること
②集めた情報を意味あるものとして解釈すること
③情報を基に操作すること
そのどれもが難しくなります 。
そのため、我々にとって”パソコン=脳”というのはとても重要な役割を担っているのです。
【機能の局在】
引用元:生理学.Ⅳ大脳皮質.文光堂
皮質の各場所はそれぞれの機能をもっている。このことを機能の局在といい、その部にその機能の中枢があり、その機能の統合を行っているという。もちろん繊維構造からもわかるように皮質のその部位が独立にある機能を営んでいるというのではなく、その部分が主となっているに過ぎない。
では次からは、脳の各場所の主になっている機能についてみていきたいと思います。
脳の役割について~新しい脳~
まず大脳(大脳新皮質)の領域を大きくとらえるとこの様になります
それでは次は、各領域ごとの能力(機能)について解説していきたいと思います(^-^)
前頭葉の働き
前頭葉は「人間らしさ」と運動を司る部分です
頭頂葉 の働き
頭頂葉は体の色々な感覚を感じたり、また感覚同士をまとめたり、理解・判断する部分です
側頭葉 の働き
側頭葉は聴覚や、視覚・言語の統合や記憶を司る部分です
後頭葉 の働き
後頭葉は視覚情報を処理する部分です
以上をまとめますと、我々の大脳の中では4つの領域がそれぞれ様々な役割を果たしてくれています
特に、前頭葉にある”前頭連合野”という部分は他の哺乳類と比較してとても成長して大きくなっており「人間らしい」活動を行う要となっております
では、次は大脳の内側の部分についてもみていきたいと思います。
脳の役割について~古い脳~
大脳の内側には”大脳辺縁系”という古い脳(大脳旧皮質)の領域があります
次はこちらをみていきたいと思います
大脳辺縁系の働き
この部分は人の生命活動の調節にとても重要な部分です
また、側頭葉と共に”記憶”に関してもとても重要です
脳のネットワーク
大脳新皮質はそれぞれの領域で機能が分かれています。
ですが、実際の場面で感覚情報が入力され随意運動が行われるまでは、各機能がバラバラに働いているのではありません。
それは、見えたり、聞こえたり、体性感覚で感じた情報が後頭葉(視覚野)、側頭葉(聴覚野)、頭頂葉(感覚野)に入力され、それらが「側頭連合野」「頭頂連合野」に情報が統合・認知され、それを受けて前頭葉(前頭連合野・運動野)で運動のプログラミングし、その後実際に体が動くのです。
つまり、脳はそれぞれに分業して作業をしながらも、その後はお互いにネットワークを構築しチームプレーで働いているのです。
又、”大脳新皮質”と”大脳辺縁系”もお互いに情報を共有し補完し合いながら、ネットワークを構築し働いているのです。
大脳新皮質の「理性」と大脳辺縁系の「本能」が、お互いがお互いをコントロールしつつ助け合っています。
まとめ
今回は”脳について”一体どういう役割や機能をもっているのかその基本をみていきました。
まず”大脳”は、新しい脳である「大脳新皮質」と古い脳である「大脳旧皮質(大脳辺縁系)」に分かれています。
それは、ヒトの「理性」と「本能」をそれぞれ司っています。
そして、大脳は機能局在といって、それぞれの領域で機能が異なります。
その各領域での機能について1つ1つみていきました。
特に、ヒトの脳の「前頭葉」については他の動物と比べて格段に大きく成長しており、それが高度な分析や判断といった「人間らしい」活動を行える理由になっています。
また、領域同士のネットワークによるチームプレーでの働きについても確認しました。
脳はそれぞれの領域で分業されていますが、実際の場面ではそれぞれが情報を集め合わせて統合・判断し、適切な運動をプログラミングし行動に移しているのです。
しかし、それが”加齢”や”病気”や”怪我”などで脳が小さくなったりダメージを受けたりすると、その受けた部位によって脳の機能がうまく働かなるのです。
今回はここまで以上となります。長々と読んで下さりありがとうございました。
【参考・引用文献】
●生理学.真島英信.文光堂
●人体生理学ノート.改訂7版.松村幹郎・岡田隆夫著.金芳堂
●病気がみえるvol.7脳・神経
●人間をコンピュータに例えたら脳育のヒントが見えてきた!. 知っておきたい!これからの教育と学習
●Wikipedia.大脳辺縁系
●ヒトの体の仕組み.高橋医院
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