『色?文字?読み上げ脳トレ』について
ドングリマツリでは”YouTube”にて
頭の体操として”脳トレ動画”をアップさせていただいております
このたび新しく『色?文字?読み上げ脳トレ』というものを
作成しました
今回のテーマは『色?文字?読み上げ脳トレ』動画について
「この動画はどんな方法で取り組めばよいかな?」
「この動画は脳の機能のどの部分が鍛えられるのかな?」
などの効果や使い方について
お伝えできればと思っております
『色?文字?読み上げ脳トレ』はこんなやり方があります
今回、新しく脳トレのジャンルを作りました
それは『色?文字?読み上げ脳トレ』というものです
これってどうやるの?
それは下の3つの方法でやるんだよ
『方法』
その1.書いてある「色名」を答えます
その2.書いてある色名と無関係な「文字色」を答えます
その3.それぞれ提示された指示に従って「色名」と「文字色」を答えます
まず最初は”その1”からまずはじめていきます
その次は”その2”で行います
最後に、どちらにも慣れてきたら”その3”で行います
皆さんは実際に動画で声に出して行ってみていかがだったでしょうか?
最初の”その1”が一番読みやすかったのではないでしょうか?
そして、
”その2”の『文字色』を読む時は少しさっきよりも時間がかかったのではないでしょうか?
それはどうしてなんだろう…
その理由については、次の項目でお話ししていくね
『色?文字?読み上げ脳トレ』=『Stroop Test』
この『色?文字?読み上げ脳トレ』は
実際に現場で使われている”注意機能テスト”の1つです
注意機能については…
過去の記事『注意機能を鍛えると良いことはあるの?』が関連していますので
宜しければ読んでいただければと思います↓
この注意機能を評価する検査は
別名、
『Stroop Test』(ストループテスト)
とも言われています
これについてはこのような説明があります↓
・基本形は1935年にStroopによって作られた。ひとは色彩名称を表す単語を読み上げるよりも色彩パッチの色の名を言うほうにより多くの時間がかかる。しかし色彩名称を表す単語がそれとは異なる色のインクで印刷されている(例.「赤」という単語が青いインクで印刷されている)ときには、そのインクの色の名を言うのにさらに多くの時間がかかる、という事の発見をもとにこの検査は作られた。
引用元:高次脳機能障害の作業療法.三輪書店
・色名を表す単語がそれとは異なる色のインクで印刷されているときに、その単語を読むのではなくインクの色を答えられるようにするためには、インクの色というたったひとつの特性だけに意識を集中し、文字という形態には意識をはらわない努力をしなければならないはずである。このように考えればStroop Testは選択性注意のテストとしての側面をもつ、ということができる。
注意とは『意識の焦点化と集中』といわれていています
あるモノに対してそこに意識を向けたり、
それを維持したりするものです
そして、
その注意の種類には4つあります
(詳細は上記のブログをご参照ください)
その中で
『選択性注意』を評価することを目的としています
選択性注意(見つける力)とは
引用元:いわてリハビリテーションセンター高次脳機能障がい者支援普及事業.しずくいしの風
→多くの情報の中から必要な情報だけを見つけ出す力です
つまり
この『Stroop Test』→『色?文字?読み上げ脳トレ』では
注意機能の中の選択性注意をみるだけでなくその部分を鍛えることになります
次の項目で脳トレの効果についてお話ししていきます
こんな機能が鍛えられます
では
”選択性注意”がもしうまく機能しない場合
にはどうなるのでしょうか?
選択性注意の重要性はカクテルパーティー効果と呼ばれる現象によって説明できる。カクテルパーティー効果とは、パーティーではさまざまな人々の会話が飛び交わされているにもかかわらず、話し相手の音声を聴き取ることができるというものである。
引用元:リハビリテーションのための認知神経科学入門.協同医書出版
この現象からもわかるように、注意の働きは日常生活に深くかかわっていると言える。換言すれば、ノイズを含む現象から、情報処理に必要な情報を選択して知覚する過程であるといえよう。
なるほど。騒がしい環境の中から自分が必要な情報にだけ焦点を当てられるものなんだね!
これがうまく働かないと、どれもこれも同じように雑音だらけで疲れちゃうだろうなぁ
人混みとか騒がしい所には特に行きたくなくなりそうだなぁ(;´Д`)
過去のブログより
こういうデータもあります
高齢になると、注意機能の「選択性」と「分配性」が低下しやすいようです。
引用元:過去の記事『注意機能を鍛えると良いことはあるの?』
また
高齢者の場合には、選択性の低下が転倒の一因になっているようです。
引用元:過去の記事『注意機能を鍛えると良いことはあるの?』
こういう風にも言われています
高齢になると”選択性注意”は低下しやすく、
またそれが転倒リスクの一因にもなっているようです
脳トレでこの部分(前頭前野)を働かせて脳血流量をあげて
鍛えることで日常生活の過ごしやすさや転びにくさにも少しつながると良いと思います
おわりに
今回は『色?文字?読み上げ脳トレ』についてのご紹介をさせていただきました
この脳トレでは注意機能の”選択性注意”を鍛えるものとなっております
この”選択性注意”は加齢と共に低下しやすく、また転倒の一因にもなっているといわれています
良かったら挑戦してみていただければと思います。
最後に
YouTubeの『色?文字?読み上げ脳トレ』のリンクを貼らせていただきます↓
動画【初級編】
動画【中級編】
動画【上級編】
今回もここまで読んで下さりありがとうございました
これからも皆さまに役に立つ情報を少しでもお届けできればと思っております
また何かリクエストがありましたらコメントかお問い合わせをしていただければと思います
【参考・引用文献】
●高次脳機能障害の作業療法.鎌倉・本多著.三輪書店
●リハビリテーションのための認知神経科学入門.森岡周著.協同医書出版
●いわてリハビリテーションセンター高次脳機能障がい者支援普及事業.しずくいしの風