水で認知症改善??

今回は、「水でできる認知症改善」についてお話をしていきたいと思っています。

皆さんの周りの高齢者の方で、こういう方はいませんか?


●表情もぼんやりしていてなんとなく元気がない人

●日中は調子が良いが夕方になってくると段々落ち着きがなくなる人

●見えないものが見えていると幻視・幻覚の訴えがある人



そんな時に、認知症をうたがったり認知症の悪化を考えてしまうかと思います。


ですが、もしかしたらそれは

水分が足りない“脱水症”かもしれません


そのために、頭がうまく働かない状態が起こっている可能性でそのような様子が見られているだけかもしれません。


えっ?! 普段まあまあ水分はとっていて特別暑い夏の日でもないのにどうしてなの?



と、不思議に思われるかたもたくさんいると思います。

ですが、今回の記事ではそのことについてお話をしていきたいと思います。



【目次】



まず結論…


まず最初に結論ですが、

水分をとることで頭がうまく働かなかったり、おかしな行動を起こすことを改善できる可能性があります



先程お話しした、元気がない・そわそわ落ち着かない・見えないものが見えるといった状態は改善できる可能性があります。


体の中の水分が足りなくなると、脳への血液も不足してしまい、結果脳がうまく働かないことで意識障害という物事を正しく理解したり、周りに対して適切に反応することができなくなります。


人の体と水分の関係について


人の体は成人では”60%”が水分と言われています。


筋肉の中に水分を溜めておけることができ、「水分貯蔵庫」とも言われていますが、高齢になると筋肉量が少なくなります。


そのため、高齢者では”50%”となります。

水分によって、全身の臓器では栄養や物質の交換をして体の中のバランスを安定した状態に保っています。




どの程度の量で水不足というのかは、どの年齢でもほんの1~2%の水が少なくなるだけで、「意識障害」が起こると言われています。

もし仮に体重が50kgの場合、高齢者では体の水分は25ℓなので、250~500mlというペットボトル1本分にも満たない量でも足りなくなります。

水を飲むことで、頭がぼんやりとした状態がクリアになり周りをうまく認識できるようになるのです。そうすることで、元気を取り戻したり、おかしな行動がなくなり落ち着いて過ごすことができる可能性があります 



また、それ以外にも重要な役目を持っています。

●水は人間の体をつくったり再生する



私たちの脳や内臓や骨や筋肉など全て「蛋白質」でできているのですが、それを創るためには水が必要です。

●水は体液の酸性やアルカリ性の調節を行う


体液が基準範囲から外れると生きていくことができません



どちらも、とても大事な役割になります!!

人は水分をとることで体や心の健康を保ち病気を防ぐことができているんですね



必要な水分量について


適切な水分量ですがおおよその目安としては、


1日1.5ℓがおススメ


と、されています。

1日1.5ℓを飲むのは、分かってはいてもなかなか意識しても達成しにくい量かもしれません。



では、次からは水分をできるだけとるためにどうしたらよいのか?
その方法について考えていきたいと思います。



水分のとりかたの工夫


対応方法は、次の4つがあります


●飲んだ量を目に見えやすくする



例えば普段つかっているコップの容量を計っておいて〇杯分と計算しておいたり、500mlのペットボトルを使って1日3本分と事前に中身を入れて用意しておくのも良いかもしれません。


結果が分かることで、本人も周りの方も結果をフィードバックして振り返りがしやすく意識づけしやすいかと思います。


●タイミングを利用して飲ませる



体が水分を欲しがる朝の起き抜けや、体を軽く動かした後、入浴後などは飲みやすいかと思います。


また、何か行動したら水分を出すという習慣をつけることで頻度を増やすことで量を増やせると思います。

その時に、本人と一緒に飲むという事もお勧めです。誰かが飲んでいるのを見ると、つい自分も手を伸ばして飲んでしまいやすくなります。


●なんでも好きなものを飲んだり、飲み物以外もゼリーで食べて水分をとってもらう

アルコール以外だったら、コーヒーでも紅茶でもジュースでも飲みやすいものでいいと思います。

また、ゼリーは市販の寒天パウダーをお湯に溶いて果物などをいれて食べるのもお勧めです。



●飲みやすい容器の工夫やむせやすい人であればとろみをつけるなどして環境を整える


高齢になると吸ったり飲み込んだりする力が低下してくるので、ストローを使ってもらったり、介護用の水のみを使ったり、水分がむせやすい人にはとろみをつけることで飲みやすくなります。




まとめ


水分は体の中で体液として全身の臓器での栄養や物質の交換をして体の中のバランスを安定した状態に保っています。

そのバランスがくずれると、意識障害という物事を正しく理解したり、周りに対して適切に反応することができなくなります。

水分をとることはそのような状態を治すことができます。



なので、水分を取ることは体や心の健康を保つためにはとても必要で欠かせない大切なものです。

そして、必要な量ですが1日1.5ℓがおススメされています。

あお
あお

認知症改善や予防のために、健康維持の為に水分をとることを少しずつ意識してみて下さい!

まずは、なんでも飲みやすいものをみんなで一緒に飲んだり、おやつにゼリーを食べたり、お湯を注いでできるスープ類を飲んだりして少しずつ量を増やしてみてはどうでしょうか?

ぐり
ぐり


備考


腎臓や心臓に持病を抱えている方については水を取りすぎることで体に負担がかかりますので、そういう方は主治医の先生と相談してください。



最後に、簡単に分かる「脱水をみる方法」をお伝えします。


画像:脱水をみる簡易テスト

画像のように手の甲をつまみます。

その後に皮ふの状態が2秒以上たって元に戻るか戻らないか?で判定します。

元に戻らない場合には「脱水」の可能性があります。


参考程度に覚えておいてみてください(^-^)




↓最後に、今の内容を動画でまとめたものを紹介させていただきます




ここまで読んで下さりありがとうございましたm(__)m


健康のための水分の大切さと認知症状の改善にも効果がある可能性がある水の重要性についてすこしお伝えできれば幸いです。



【引用・参考文献】

● 「病気を治す引水法」バドマンゲリジ著.2007年
●「水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない」竹内孝仁著.2013年
●「ボケの8割は「水・便・メシ・運動」で治る」竹内孝仁著.2019年