成人の体内水分量が約60％ですが、高齢者の体内水分量はそれより少なく50～55％に下がるといわれています。

これは加齢に伴い基礎代謝量が低下し、細胞内の水分が少なくなるためです。

1日に2300ミリリットル以上もの水が排出されています。

その内訳は、皮膚からの蒸発で約600ｍｌ、呼吸で約400ml便・尿で約1300mlといわれています。

発熱や下痢・嘔吐といった症状が現れると体内の水分や塩分が奪われるので、それによって熱中症のリスクを高めます。

お酒をたくさん飲むと、体内でアルコールを分解するために水分を消費したり、利尿作用につながります。

それによって、飲酒した翌日は普段よりも脱水状態になりやすいです。

暑さになれると体は上手にかけるようになります。暑さになれていない人は熱中症に要注意です。

「熱けいれん」では「手足がつる」「筋肉がけいれんする」「筋肉痛」
の症状がみられます。

H30年度の熱中症による死亡者は1581人でした。そのうち65歳以上は1288人で81.5％でした(引用元：厚労省)

熱中症を疑う症状としては、
「めまい」「失神」「筋肉痛」「筋肉の硬直」「大量の発汗」「頭痛」「不快感」「吐き気」「嘔吐」「倦怠感」「虚脱感」
「意識障害」「けいれん」「手足の運動障害」「高体温」があります。

軽い脱水症状の時はまだのどの渇きを感じません。その為、そうなる前にこまめな水分補給が大切です。

熱中症対策には水分摂取が良いとされていますが、利尿作用のあるアルコールを大量に摂取することは体内の水分を輩出してしまうため逆効果です。

熱中症が疑われる時は、水分と共に塩分も摂ることが重要です。

目安としては、1ℓの水に対して1～2ｇの食塩を加えます。さらに、長時間のスポーツなどで失われた糖分を補い、エネルギーを補給する
ために砂糖を加えると水分や塩分の吸収を良くし疲労回復にもなります。

熱中症の初期症状であるめまいや立ちくらみなどを起こしている。

人への基本的な対処法として、まずは意識がはっきりしているかを確認しましょう

水を飲みすぎると、体液中の塩分濃度を下げないように尿量が増え、800mlの水を一気に飲んだとしても2～3時間で全て尿で出るといわれています。
スポーツドリンクなどで塩分をとるか、飲めないほど具合が悪い場合は病院へ。

体表近くを通る静脈(太い血管)の通る「首」「わきの下」「足のつけ根」を冷やすのが効果的です。

会話や反応がおかしい時や、自力で水分をとれない場合には迷わず救急車を呼ぶ必要があります！

足を10㎝ほど高くすることで、心臓への血流が良くなって血圧が上がり、脳への血流を改善させる効果が期待できます。ではない状態です

熱中症により亡くなった人の約半数が「屋内」だったという報告もあります。

特にあまり外出することがなく自宅などで過ごすことの多い人は要注意です。

熱中症の要因となるものは気温だけではなく、
「湿度」「直射日光」「照り返し」「風速」「衣類の通気性」なども影響します。

2019 年５月から９月の全国における熱中症による救急搬送人員の累計は 71,317 人でした。

熱中症は、例年梅雨入り前の5月頃から発生し、梅雨明けの7月下旬から8月上旬に多発する傾向があります。

過去５年間（H25～29 年）の月別の熱中症による死傷者数では全体の約９割が７月及び８月に発生しています。

総務省が発表した「2019年5月の熱中症による救急搬送状況」によると、熱中症の発生場所で最も多かったのは「住居」（29.1％）でした。

室内で熱中症になった場所では第1位は「居間・リビング」(39％)、第2位は「寝室・就寝中」(32％)、第3位は「トイレ」(15％)でした。(2012年情報)

同時期による昨年(令和元年)は第1位は「沖縄県」、第2位は「愛知県」、第3位「大阪府」
でした。今年(令和2年)は第1位は「東京都」、第2位は「埼玉県」、第3位「愛知県」に
なっており今年は昨年に比べて関東圏の人数が増加しているようです。(引用元：総務省)