コミュニケーションのコツ


質問者
質問者

認知症の母親がいるのだけれど、最近なかなかうまく会話ができなくて困っています


高齢になってくると、目や耳が段々と機能低下してくるので見えにくくなったり聞こえにくくなります

そして、認知機能が衰えてくると理解することにも時間がかかるようになります


また、認知症が進行してくると段々と自分の言いたいことを言葉で意志表示をすることが難しくなってきます

更に、段階が進行してくると言葉がうまく出せなくなってきます


つまり、

高齢者や認知症の方は情報の入力と出力のどちらも働くのが以前に比べて難しくなってきているのです



なので、今までと同じような方法でコミュニケーションを取ろうとすると会話のキャッチボールが難しくなります







まず前提として、


高齢者や認知症の方は情報の入力と出力のどちらも働くのが以前に比べて難しくなってきているのです



ということを知っておくと理解しやすいかと思います




今回は


”うまくコミュニケーションをとりたいのだけれど、どうしたらいいんだろう?”


と、お悩みの方は

ぜひ今回の記事を読んでもらえればと思います。


今回は、「認知症の人とのコミュニケーションのコツ」をテーマにお話ししていきたいと思います。



最初にポイントをお伝えします




<ポイント>   

●立ち位置:本人の正面   
●アイコンタクト
●話しかけを工夫する
●笑顔をつくる
●相手に気持ちを寄せる




自分の存在を知ってもらい、
分かりやすい形で意思表示を
しあなたのことを想っている
ことを伝えます

回答者
回答者



では、次からはそれぞれについて説明をしていきたいと思います


【目次】




立ち位置は本人の正面



高齢になると、視力だけでなく視野(目の見える範囲)も狭くなります


なので、


●自分の身体を相手の人の正面にもっていきます



そうすることで、


自分の存在が相手に気づかれやすくなります




アイコンタクト



自分の存在が相手に気づいてもらえるように、目線も意識します


●相手の目と自分の目を合わせて話をします


そうすることで、


自分も相手が言ったことが理解できているのかどうか
判断することができます




話しかけを工夫する



年をとると段々と高い音程が聞きにくくなります


なので、

●低めの声で話しをします



また、


耳が聞こえにくくなっている方もいるので、

●ハキハキと話します


そうすると、


相手が聞こえやすいし、
聞こえなくても口の動きでなんとなく理解してもらいやすいです


また、


情報を処理する能力も低下してくるので、

●シンプルに話す


と、


伝わりやすいと思います



笑顔をつくる




人の表情は相手に伝わって、相手もそれを真似しやす
いようです

また、以下のような話があります


同じ動作を自分がしても他人がしても活動する「ミラーニューロン」を、新世界ザルのコモン・マーモセット(Callithrix jacchus)の前頭葉下部から世界で初めて見出しました。「ミラーニューロン」とは、自分がある行動をする時と同様に、他者が同じ行動をするのを見る時にも活動する細胞です。

共通の社会的文脈のある環境下で無意識のうちに共感すれば、人間は相手の真似をしてしまいます。

引用元:国立精神・神経医療研究センター.『新世界ザルのコモン・マーモセットで「ミラーニューロン」を世界で初めて発見』.2015



なので、

●笑顔をつくります


そうすることで、相手も自然と笑顔になりやすくなります




相手に気持ちを寄せる




コミュニケーションについて、”メラビアンの法則”というものがあります


これは、

1971年の著書『Silent messages』における調査では、メラビアンは次のような結論を出した。まず、人と人とが直接顔を合わせるフェイス・トゥー・フェイス・コミュニケーションには基本的に三つの要素があることである。

●言語 ●声のトーン ●身体言語(ボディーランゲージ)

そして、これら三つの要素は、メッセージに込められた意味・内容の伝達の際に占める割合が違う。彼によれば、これらの要素が矛盾した内容を送っている状況下において、言葉がメッセージ伝達に占める割合は7 %、声のトーンや口調は38 %、ボディーランゲージは55 %であった。

引用元:ウィキペディア


身体言語がコミュニケーションに占める割合が一番多いので、



「私はあなたに関心を寄せていますよ」 という気持ちを態度で届ける



ことで、



相手があなたの気持ちに気づいて心が通じ合えると思います



まとめ



今回は、「コミュニケーションのコツ」について
生地を書かせてもらいました



日々の忙しい中では、丁寧に時間をかけてコミュニケ
ーションをとる時間を持つことは難しいかとも思います


そんなときに、


”話しかけのポイント”や”メラビアンの法則”の一部を
思い出していただけたらと思います



また、



話しかける前に「深呼吸」してリセットするのもどうでしょうか





いつも、ブログを読んで下さりありがとうございます



今回の内容が少しでも役に立てれば幸いです



今後とも宜しくお願いします(^-^)




【参考・引用図書】

●楽になる認知症ケアのコツ.山口晴保・田中志子編集.技術評論社.2015年初版